中也祭
私のこだわり人物伝 2008年10-11月 (NHK知るを楽しむ/火)
- 作者: 町田康,日本放送協会,日本放送出版協会
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2008/09
- メディア: 単行本
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こういう買い物をするとネットって恐ろしいですねっつー気分になるよ。
それはさておき。
取り敢えず、『名言 中原中也』だけ先ず読んだ。
中也が言った言葉が一言と、それを言ったシチュエーション説明というか突っ込みが載ってるのだけれども、これが凄い。
世に云うツンデレ的な面倒臭い奴が大好きな人が泣いて喜ぶよ。
「君は俺に対してバカていねいな言葉をつかうな、俺はそのていねいな言葉というヤツが大嫌いなんだ」
中也は傍若無人な振る舞いをすることがあった。
生涯を通じて付き合うことになる高森文夫と初対面のとき、丁寧に話す高森に対して、吐き捨てるようにこう言った。
「ぜひあそびにきてくれ、俺は淋しくてたまらないんだ」
その後、突っかかるような話し合いになったが、帰り際、中也は自分の下宿の略図を細かく書いて高森に渡した。
こう言い残し、深い雪の中を帰っていった。
さびしがり屋の性格がよく現れている。
初手でツンツンしておいて帰り際にデレる。
素晴らしい。実に素晴らしいなあ。
ただこの本、巻末に参考引用文献は載ってるけど、どの言葉ををどこから引っ張ってきたか判らないのよね。
カユい所に手が届かない。むー。